『人生の勝算』心に羅針盤を持ち、本気で生きたその先に

「他者への想像力」

ここのところ、胸にある言葉です。
ずっと抱いていたいような、宝物のような言葉。
この力を持って発揮できたら、無敵になれる気がしています。

『人生の勝算』という本があります。
この本を読んだことで、今、自分の心にずっとある羅針盤に新しい指針が加わろうとしてます。
そのくらい影響を受ける本って、そうそうあるものではありません。

そもそもこのタイトルに、最初は引き気味だったんです。
人生に勝算を持てるってすごいことです。
そう言い切るって、どういう心の状態なんだろうと。
もしそう言い切れたら、きっと迷うことなく進んでいけるんだろうな。
読む前は、そんな風に考えていました。

前田さんの「他者への想像力」

SHOWROOMという会社を立ち上げた、前田裕二さんが『人生の勝算』の著者です。
まだ30歳の若き経営者。
彼の本がNewsPicksBookから出たことで、担当編集者の方のご縁により出版プロモーションに一部関わらせてもらっています。

『人生の勝算』にも出てくる「他者への想像力」という言葉。
前田さんの口ぐせだと思っていたら、SHOWROOM株式会社の行動指針の一番目が「他者への想像力」なのだと、ご本人が教えてくれました。
彼の口癖だから会社の行動指針になったのか、行動指針だから口癖になったのか。
ただわかるのは、彼がこの言葉を徹底して実践していることです。

SNS上だけのやり取りだったのが、初めて直接言葉を交わしたのは、朝渋のゲストとして前田さんがいらっしゃった日のことでした。
挨拶をした瞬間「〇〇さん!(私の名字)」と名前を呼んでくれました。
いつもツイッターでRTしたり、『人生の勝算』についてつぶやいているのを、ちゃんと知っていてくれたのです。
7,000人のフォロワーがいる人です。相互フォローはどれくらいかわかりませんが、一瞬鼓動が止まりそうなくらいには驚きました。

朝渋『人生の勝算』

けれど本当は、わかっていた気がします。
きっと彼はそうなんだろうな、と実は確信めいたものを持っていたのです。
SNS上のやり取りであっても、真剣に一人一人と向き合って対話していたことは、明らかでした。
どんな小さなつぶやきも広い、リプライする。
いつ寝ているんだろうって、きっと多くの人が思っている。
前田さんは、本気で他者への想像力を使って生きている。

少しでも自分と関わった人には、みんな幸せになってもらいたい

その後、『人生の勝算』のプロモーション会議で彼と膝を突き合わせて話し合いをしました。
そこでもやはり一人一人としっかり向き合って、真剣にこちらの話を聴く前田さん。
そして、聴きながらiPhoneにひたすら入力をしています。とにかくメモをするんです。
自分の言葉を目の前でメモされるというのは、不思議な感覚です。
ああ、変なことは言ってないんだな。というある種の安堵感のような感情を抱きます。

前田裕二

彼を話しているときはいつも、「大切にされている」と感じます。
そんな気持ちになるのは、人生でそうあるものではありません。
彼を知れば知るほど、我が身を振り返って恥ずかしくなります。

目の前の人を大切にできているか?
どんな瞬間も「他者への想像力」を使っているか?

「ちょっとでも自分と関わった人には、幸せになってもらいたいと本気で思う。」
これも前田さんの言葉。
きっと、本気でそう思っているのだろうな。
揺るぎない、有言実行の人だから。

良い本との出会いは、人の行動を変えていく

私にとって「良い本」とは、読んだあと、行動を変えたくなる本です。
『人生の勝算』はまさにそういう本。
前田さんの渾身の人生を追体験し、同時に自分の人生に強烈に向き合うことになりました。

前田さんも仰っている、心に羅針盤を持つ大切さ。
心から共感しました。
このブログもそうですが、私が作った会社の名前はまさに”羅針盤”という意味なのです。

どんなときも自分の心の羅針盤に従って生きていきたい。
そう思っています。
それでも不安になったり、軸がぶれたり、いつでもそうしていると言い切れない中途半端な自分。
前田さんの圧倒的努力を追体験して、感じたのは自らの中途半端さでした。

人生の勝算は、やっぱり自分の力で手にするしかないもの。
自分の心に羅針盤を持ち、それに従って本気で生きることができたときに見えるもの。
ショートカットはないけれど、徹底的にやりきるってどういうことかを教えてくれる熱い本です。

外的環境だけで諦める必要はない。
心に羅針盤を持って、絆を大切に、正しい努力をすれば人生に勝算を持つことはできる。
力強く、背中を押してくれます。