水戸でエンジン01の講座、「つくば発シリコンバレー的ベンチャー」を受けました

茨城大学

2017年2月17日(金)から19(日)まで、エンジン01文化戦略会議 オープンカレッジ in 水戸が開催されました。

エンジン01文化戦略会議って?

以下、公式サイトより引用

エンジン01文化戦略会議は、各分野の表現者・思考者たちが日本文化のさらなる深まりと広がりを目的に参集したボランティア団体です。

エンジン01では年に一度、オープンカレッジと題して各分野で活躍する文化人、知識人、芸術家などが集まり、講座やイベントプログラムを通じて、市民のみなさんと「知の交流」を行うイベントを行っています。

今回の舞台は、水戸。
“水戸の魅力を再発見しみんなで未来を語り合う3日間”ということで、様々な講座が開講されました。

エンジン01文化戦略会議 オープンカレッジ in 水戸

水戸駅
オープンカレッジへの参加は、初めてでした。
予定がつかず、魅力的な講座が並ぶ中、残念ながら参加できたのは一講座のみ。
チケットは、チケットぴあで購入しました。

講座開始少し前に初めて足を踏み入れた会場の茨城大学。
広くて綺麗な構内には、土地ならではの物産や飲食物を取り扱う出店が立ち並び、大にぎわいでした。

私は、「イバラキッス」という品種のイチゴをお土産に購入。
初めて見た品種だったので、お店の人にお聞きしたところ、希少な品種のため県外にはあまり出回っていないとのこと。
2パック1,000円と大変お得でした。

イバラキッス

帰宅して家族といただいたところ、甘くて、程よい酸味があって小学生の息子も大のお気に入りの味でした。
イバラキッスまた食べたいです!
茨城県農業総合センターのサイトに研究開発の背景が掲載されていました。
そのうち、キルフェボンなんかと提携しないかな、なんて妄想です。

講座:つくば発シリコンバレー的ベンチャーを受講

私が参加した講座は、堀江貴文さんがナビゲーター、話し手が夏野剛さん、ゲストが落合陽一さんと桑名芳彦さんでした。
ビジネスの最先端にいる方々と、それこそ最先端の研究者との対談ですから、内容はとても刺激的で未来を感じるものでした。

こちら、ニコニコ生放送では、プレミアム会員であれば本講座のタイムシフト視聴ができるそうです。

まぁとにかく、堀江さん、夏野さん、落合さんがぶっちゃける!
おそらく真面目でいらっしゃる桑名さんは、終始汗かきかき。
こちらはお話を聞いていてドキドキ、ワクワクしっぱなし。
そして、たくさん笑いました。

落合陽一さんは、メディアアーティストとして活躍される一方で、筑波大学では学生さん30人ほどが在籍する研究室を持っていらっしゃいます。
ご自身の会社もお持ちの起業家でもあります。

私が落合さんを知ったのは、堀江貴文さんのサイト”ホリエモンドットコム”での対談でした。

私の印象ですが、落合さんは研究者でありながら起業家マインドを持ち、何より技術に対してお金を集めることのできる人。
彼の研究室に属す学生さんには、一人150万くらいの予算つけて10か月プロジェクトを回すというのをやっているそうです。

以前、息子とともに彼が主催する「魔法大学」のワークショップに参加したことがあります。
去年のクリスマスイブに開催された、素晴らしいワークショップ。
改めて記事に出来ればと思います。

ワークショップの帰り道、息子と本屋に寄って落合さんの本を買いました。
小学校高学年の息子、その後読みきりました!
「ちょっと難しいところもあったけど、面白かった!」
とのこと。
お子さんにも、ぜひ!良い本です。

『これからの時代をつくる仲間たちへ』

もう一人のゲスト、桑名さんも”ホリエモンドットコム”に登場していらっしゃいます。
遺伝子組み換えカイコを利用し、通常より強度のあるクモ糸シルクを作り出した方です。
現在は独立行政法人に所属し、研究をされていらっしゃるとのこと。
真面目一本、研究できれば幸せ、そんな誠実な印象を受けました。

日本に世界的ベンチャー企業は生まれるのか?

夏野さんから、この20年のテクノロジーの変化についてお話がありました。

技術が進化したから、生産性が上がっているか?と問うと、日本のGDPは増えておらず、1994年と2014年で比べるとマイナス15%である。
これはなぜなのか?
日米比較してみると、GDPは同じ20年間で2.3倍の差がついている。
これは、技術の問題ではない。

落合さん、桑名さんのプレゼンを聞いて10億出す人がアメリカにはいるが、日本にはいないということ。
これはシステムが悪いのであって、技術も金もある。
個人資産は1717兆円、上場企業の内部留保は60兆円と言われている。

兼業規定は基本的人権の侵害だ!?

もうこの辺りからは、オフレコな話題が次から次へと。
独立行政法人に籍を置かれている桑名さんはタジタジなご様子でした。

やがて、私たちのマインドセットの中にある、
“会社を変えるやつ→ダメなやつ”という考えをどうにかしないといけないというお話に。

夏野さんに言わせると、同じ会社にいる方がおかしい、同じ場所にいるやつは井の中の蛙であり、変化しないことの方が大間違いと断言されていらっしゃいました。

私立大学はかなりゆるいが、国公立大学は教授が取締役になることも難しいそうです。
落合さんのいらっしゃる筑波大学は、比較的自由度が高いとのこと。

同じような技術は2、3年たったら他に追いつかれるもの。アイデアには価値がなく、実行しないと意味がない。
ちょっとずつやればいい、だと同じことやる人が出てくる。お金をかければかけるほど、開発できる確率は高くなる。

経営者に勝負する根性がないというお話には、その端くれとしてどきっとしました。
どうしても小さい範囲、目先のことしか考えられない傾向があるのは自覚しています。
“貧乏にやっている人の方が偉い”というマインドセットを変えないと、日本から世界的なベンチャーは生まれない。
確かに、その通りだと思いました。

エンジン01のオープンカレッジ、オススメです!

日頃、自分が生活している世界とはちょっと違う世界のお話。
でも、技術の恩恵を受けて生きていることは日々感じています。
必要以上に、文系・理系を分ける教育も見直す時が来ているかもしれません。

初めてのエンジン01、たくさん刺激を受けることができました!
500円でこのような素晴らしい講座を受講できます。
お近くで開催された際には、ぜひご参加を!