「2030SDGsカードゲーム」から見えてきた、これからの世界

2030年。私たちの世界は、どうなっているんだろう?

一般社団法人イマココラボさんが制作した、SDGsを体感できるカードゲームのワークショップに参加しました!


SDGsは何かは後述するとして、ファシリテーターの方曰く、「2030年の私たちの世界がどうなっているかをシュミレートするゲーム」とのこと。

友人からのシェアでこのゲームを知った私が、なぜこのワークショップに参加したのか?
おそらく自分も子供もかなりの寿命を生き抜くであろうと考えた時、やはりこれからの世界がどうなっていくかということは、関心ごとの一つだからです。

ゲームの名前は「2030SDGsカードゲーム」です。
ルールは単純で、端的に言うと交渉ゲーム。
参加者全員がいる場を「世界」とみなして、お互いのミッションと持っているリソースを駆使し、自由な交渉によって取引をしながらそれぞれのミッションの達成を目指します。

「時間」と「お金」を投入すれば、「プロジェクト」を行うことができます。
「プロジェクト」を行えば、当然社会に何らかの影響があります。
それは、経済発展だったり、環境や社会問題の改善だったり、悪化だったり……。
変化の状況は「世界の状況メーター」によって全員に可視化されます。

もちろんそれぞれ異なるミッション、価値観を持つわけですから、それと世界の状況とのバランスを保つためにどう動くのか?
早めに自分たちのミッションを達成すると世界の状況にも目がいくのですが、そうでないチームはやはりミッションファーストの行動を選択しがちです。
結果として、社会問題や環境問題を起こしてしまうことも。


このゲームの面白さは、誰がどんなタイミングでリーダーシップをとるのか、はたまたとらないのか?
さらに、このゲームをすでに何度か体験した人が最善の解決策を知っていても、タイミングによっては最適化につながらないということ。
そういった不確定要素が多いところかなと感じました。
これは、社会の構造そのものですね。

SDGs(エスディージーズ)ってなに?

SDGSは、“Sustainable Development Goals “の頭文字をとったもの。
2015年9月の国連総会で採択された、
『我々の世界を変革する: 持続可能な開発のための2030アジェンダ(Transforming our world: the 2030 Agenda for Sustainable Development)』
と題する成果文書で示された具体的行動指針で、17の個別目標と、より詳細な169項目の達成基準から構成されています。

ようは、2030年までに我々の暮らす世界を持続可能な形へ変革していこうよ、という各国の誓いのようなもの、と捉えています。
項目は、貧困問題、環境問題、ジェンダー問題と多岐にわたります。

動画の説明がわかりやすいので、貼り付けておきます。

「2030SDGsカードゲーム」から見えてくるもの

これ、いくらわかりやすくアイコン化しても、自分ごととして捉えるのってちょっと難しいですよね。
それを、ゲームという形にすることで体感できるようにしよう!
と作られたのが「2030SDGsカードゲーム」な訳です。
ゲームってその場にいる人をつなげる力がすごいです。
遊びを通じてものごとを体感できるため、理解も深まります。
ゲームの力、侮れないです!


実際プレイしてみて、感じたことを挙げてみます。

  • 人生において「時間は大切」、お金で買えないし取り返しがつかない。
  • 経済発展ばかり追い求めると、社会や環境のバランスが崩れる。
  • しかし、社会と環境ばかり追い求めても、豊かにはならない。
  • どのラインで「豊かである」と満足してバランスをとるのか、やらないことを決めることも大切。

「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉があります。
風が吹けば、砂埃が立つ。
それによって誰かが失明する。
失明した人の仕事のひとつは、江戸時代では三味線弾きだった。
三味線のために猫が減る
猫が減れば、ネズミが増える。
ネズミが桶を噛む。結果、桶屋が儲かる。

つまりそれは、「つながっている」ということ。
世界もこの通りで、世界で起きている出来事はつながり合い、影響し合うということ。
そんなことを体感できるゲームでした。

終わりに

このゲームが日本発信で作られたことを知り、嬉しくなりました。
私が参加したのは、ゲーム開発者であるイマココラボさん主催の体験会。
紹介してくれたのは、友人の増原裕子さんです。
LGBTアクティビストとして、ジェンダーフリーな社会の実現を目指して活動している彼女を、私は「アライ」として応援しています。

世界で起きている様々な問題に、個人としてできることなんてたかが知れている。
だからと言って、誰も何もしなかったら、世界は終わっていくだけ。
実は個人のほんのちょっとの行動が、やがてつながって世界を変えるうねりになる。
その縮図を体感したことで、心折れずに私は私のできることを、と思えた事は大きな収穫でした!


2030SDGsカードゲームは、先日テレビ東京系列の「ワールドビジネスサテライト」でワークショップの模様が紹介されたりと、じわじわと広がりを見せているそうです。
企業で取り入れているところも増えているし、小学校でのワークショップ事例もあったとか。
ファシリテーターの方の感覚では、小学校5年生くらいからなら十分にやれるとのこと。
これまで小学生から80歳まで、様々な方が体験されています。

今後も2030SDGsカードゲーム体験できるイベントが東京はじめ、日本各地で予定されているようです。
イマココラボさんのホームページに掲載されているので、ご興味ある方は是非。